夜間取引

2026.05.07

2026年版|決算発表シーズンを勝ち抜く「夜間取引」活用術

  • facebook
  • twitter
  • LINE

2026年の決算シーズンを勝ち抜く「夜間取引(PTS)」活用術を徹底解説。好決算の初動を掴むコツや、市場の歪みによる一時的な下落を捉える独自の指値戦略など、個人投資家が有利に立ち回るための実践的な手法を、個人投資家・森口亮さんが解説します。

今回お話を伺ったのは…
森口亮(もりぐちまこと)さん

森口亮(もりぐちまこと)さん

個人投資家、投資系YouTuber。1983年、埼玉県生まれ。元美容師。「Excelで決算数値を管理して、有望な成長株を中・長期的に狙う」という手法で資産を10倍に。その後も着実に資産を増やしている。著書に『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資』(KADOKAWA)がある。YouTube「毎日チャート分析ちゃんねる」やnote(https://note.com/morip )を日々更新中。

はじめに

株式投資の世界では、プロとアマチュアが同じ土俵で戦うため、情報の速度や量、投資にかけられる時間において個人投資家は不利な立場にあります。
そこで、PTS(私設取引システム)の夜間取引を活用することで、個人投資家でも投資のチャンスを広げ、より有利に取引を進めることが可能です。
2026年現在の市場環境を踏まえ、決算発表シーズンにおける夜間取引の活用戦略、そして注目すべき企業や業界について解説します。

決算発表シーズンにおける「夜間取引」活用戦略

2026年4月から5月にかけては、多くの企業が決算発表を迎える重要なシーズンです。この時期、企業の業績発表は株価に大きな影響を与え、特に引け後に発表される好材料や悪材料は、翌日の市場に大きな変動をもたらすことがあります。
夜間取引の最大の利点は、東証の取引時間外に発表されたニュースや海外市場の動向に対し、即座に反応できる点にあります。例えば、好決算が発表された銘柄が翌日にストップ高となるケースがありますが、夜間取引では翌営業日の制限値幅が適用されるため、通常よりも早いタイミングで利益確定のチャンスを得られる可能性があります。
注意点として、夜間取引では、日中よりも取引量が少ないため、自分の希望する価格に売り注文や買い注文が入っているかを慎重に確認し、指値の価格を調整する必要があります。特に、急騰・急落している銘柄では、気配値が大きく変動することがあるため、リアルタイムでの確認が不可欠です。

2026年現在の「夜間取引」市場で注目の企業や業界

2026年現在、夜間取引市場で特に注目すべきは、成長が期待される特定の企業や業界です。これらは、決算発表や新たなニュースによって株価が大きく変動する可能性を秘めています。

AI・半導体関連

AI技術の進化は止まらず、それに伴い半導体産業も急速な成長を続けています。特に、日本国内での半導体製造拠点「ラピダス」の動向や、AIインフラを支える電力、冷却システム、データセンター関連企業は、今後も高い注目を集めるでしょう。エヌビディアなどの大手半導体企業が量子プロセッサ向けのAIツールセットを発表するなど、この分野は2026年を「新たなブレイクの年」と位置付けています。

防衛・地質調査

地政学的リスクの高まりは、防衛関連産業に新たな需要を生み出しています。また、インフラ整備や防災意識の高まりから、地質調査関連企業も注目されています。例えば、川崎地質(4673)は、防衛省向けの売上高が大幅に増加しており、地質調査の専門性から安全保障やインフラ強靭化に貢献する企業として存在感を高めています。

コンテンツ・輸出関連

日本の「コンテンツ」事業は、半導体や鉄鋼に匹敵する巨大輸出産業へと成長しており、世界的な需要の拡大が期待されます。アニメ、ゲーム、漫画などの分野で国際競争力を持つ企業は、海外市場での決算発表や新たな展開によって、夜間取引でも活発な動きを見せる可能性があります。

PTSの特徴を活かした決算プレイのアイデア

17:00から始まる夜間取引は翌営業日の制限値幅が適用されますが、信用取引を行うことができません。そのため決算発表の情報がダイレクトに株価に反映される傾向が強いように感じています。
ただし、実際の翌営業日の株価反応は本当に読めません。好決算だとしても下落、下方修正であったとしても悪材料出尽くしで買われたりします。
そのため、私は、
・過去の業績推移(一貫した増収増益)
・今期の修正履歴(上方修正が多い)
・ここまでの進捗率(過去平均を超えている)
・これまでの株価推移とPER(過度な割高感がない)
を目安に、有望だと思われる銘柄を複数単元(200株以上)購入して、決算発表を跨ぎます。その後、夜間取引市場の反応を見て、まずは一部または半分の決済を行います。
残りの株数で決算内容や株価変動に応じて事前に設定したルール通りに決済するのです。
これを行うことで、決算による変動リスクを時間分散で抑えながら、大きなリターンを狙うことが可能です。

蟻地獄戦略(指値戦略)のアップデート

前回の記事でも紹介した「蟻地獄戦略」は、2026年現在の市場環境においても有効な投資戦略です。これは、「さすがにこの価格は安すぎるのでは?」と思える価格に指値を入れ続け、市場の歪みによる一時的な下落を捉える戦略です。
関連記事:個人投資家がチャンスを掴むためのヒント!夜間取引を活用した投資戦略
※「蟻地獄戦略」の具体的なロジックや設定方法については、こちらの過去記事で詳しく解説しています。
2026年の株式市場は、過去最高値圏での乱高下が見られるなど、ボラティリティが高い状況が続いています。このような相場では、本来の企業価値と株価が大きく乖離する瞬間が生まれやすくなります。特に夜間取引では、日中よりも取引量が少ないため、この「ブレ」が価格に大きく現れることがあります。
この戦略を成功させるためには、自分が投資する銘柄を深く分析し、その企業価値を正確に理解していることが前提となります。納得感のある「安すぎる」価格を算出し、根気強く指値注文を入れ続けることで、リスクを低減しながら大きなリターンを狙うことが可能です。指値注文を入れておけば、あとは価格がその水準まで下がった際に自動で約定するため、日中の取引に時間を割けない個人投資家にとっても有効な手段と言えるでしょう。

まとめ

夜間取引は、個人投資家が日中の取引時間にとらわれず、投資チャンスを広げるための強力なツールです。決算発表シーズンにおける戦略的な活用、板情報の正確な読み解き、そして2026年現在の注目企業や業界への投資、さらに「蟻地獄戦略」のような指値戦略を組み合わせることで、市場の変動を味方につけ、より有利な投資を実現できるでしょう。
投資は常にリスクを伴いますが、情報収集と分析を怠らず、自分自身の判断力と柔軟性を磨き続けることが、成功への鍵となります。本稿が、皆様の投資活動の一助となれば幸いです。
※本記事に掲載されている全ての情報は、2026年4月29日時点の情報に基づきます。
※あくまでも森口亮さん個人の投資手法を説明するための例示および見解であり、ジャパンネクスト証券株式会社が取引の勧誘をするものではありません。

RELATED

>