夜間取引

2023.04.13

「2022年 夜間取引の売買代金トップ3×3」を発表

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私設取引システム(Proprietary Trading System、以下PTS)の運営を主軸に金融サービスを展開するジャパンネクスト証券株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:山田正勝)は、「2022年 夜間取引の売買代金トップ3×3」を2023年1月24日(火)に公開します。2022年の夜間取引市場で売買代金が多かった日のトップ3とその日の銘柄トップ3をランキング形式で発表するとともに、その理由や夜間取引市場を活用するメリットを解説します。

ジャパンネクスト証券は、PTSの運営に特化した証券会社です。PTSとは、取引所を介さずに株式などの有価証券の売買を成立させる取引システムのことで、東証をはじめとする取引所と同様に、投資家の皆様に取引の機会を提供しています。
さらにジャパンネクスト証券は、国内で唯一、夜間取引が可能なPTSを運営しています。取引所の立会時間後に株価に影響を与えうるニュースが出た時に、すぐに注文が出せるほか、海外の重要な経済指標が発表された直後に値動きを確認して取引することが可能です。

この度、1年の振り返りとして、2022年の夜間取引で何が起こったのか、夜間取引を活用することでどんな効果が得られたのか、公益社団法人日本証券アナリスト協会認定アナリストSBI証券 投資情報部長 鈴木 英之氏に解説していただきました。
夜間取引市場をチェックすることで、投資家の損失の回避や利益の確保の実現が期待できます。ぜひ夜間取引が可能なPTSをご活用ください。

※本記事は、プレスリリースの転載記事です。

■第1位:6月16日(木) 夜間の売買代金:約114億円

<内訳>

<考察>

通常取引時間中(9:00~15:00・昼休み含む)の日経レバレッジ・インデックス(1570)は、6月16日(木)に13,095~13,605円で推移していました。しかし、この日のNYダウは急落し、夜間取引時間(16:30~23:59)は高値13,000円超、安値12,300円超での推移でした。NY株安を受けた6月17日(金)の日経レバレッジ・インデックスは12,400~12,735円となっています。夜間取引時間中、PTSを利用して早めに対応した投資家は、レバレッジ・インデックスの大幅下落をある程度回避できたと考えられます。同様にダブル・インバース(1357)についても、6月16日(木)の夜間取引時間に早めに買い付けておけば、6月17日(金)の通常取引時間にダブル・インバースが上昇する前の価格で対応することができたと考えられます。このように、NY市場等が荒れた時に、夜間取引市場を諦めずにチェックして対応することで、損失の回避や利益の確保を実現できることがあります。

■第2位:9月21日(水) 夜間の売買代金:約104億円

<内訳>

<考察>

東証プライム市場に上場し、リチウムイオン電池用の分離膜を韓国で生産しているダブル・スコープ(6619)は9月16日(金)に、韓国で上場予定の子会社について、公募価格は決まっていないとのリリースを発表し、株価は9月16日(金)、20日(火)、21日(水)とストップ安が続き、21日(水)は1,579円の一本値で取引を終えていました。9月21日(水)のPTS夜間取引時間帯(16:30~23:59)に同社株は、1,230円近辺を安値に高値1,360円まで展開。夜間取引の売買代金も80億円に膨らみました。9月22日(木)の同社株は通常取引において1,409~1,749円で推移しています。PTSの夜間取引では、通常取引で記録しなかった安値が成立したことになり、買い向かった投資家に利益をもたらしました。このように、夜間取引の時間帯にPTSでの価格をチェックすることで、通常取引では成立しなかった株価での取引も可能になっています。

■第3位:11月22日(火) 夜間の売買代金:約98億円

<内訳>

<考察>

大手製薬メーカーである塩野義製薬(4507)について、11月22日(火)の通常取引開始前に、新型コロナ向け飲み薬の緊急承認を期待させるニュースが報道され、同社株は7,171円(前日比193円高)で通常取引を終了しました。その後20時過ぎに、新型コロナ向け飲み薬が緊急承認されるニュースが報道されました。11月23日(水・祝日)は東京株式市場が休場。11月24日(木)の通常取引で同社株は高値7,593円(前日比422円高)の場面もありましたが、終値は7,190円(前日比19円高)にとどまり、ニュースの大きさの割に上値の重い印象でした。
しかし11月22日(火)にPTS市場では株価に大きな動きがありました。飲み薬が緊急承認されたとの報道があった時間を含む11月22日(火)のPTS夜間取引時間帯(16:30~23:59)において、同社株は急騰し、21時頃は一時8,500円まで上昇していました。このように、PTSの値動きをチェックしていないと、知らないうちに株価が好材料をPTS市場で織り込んでいたというケースも発生します。夜間取引の時間帯にPTSでの取引をチェックすることで、好材料の深追いを避けることもできると考えられます。

■総括コメント

今回の取引例は、PTSを使って通常取引時間以外も相場をチェックしたり、売買の機会を作ったりすることで、投資パフォーマンスを引き上げるチャンスが意外に多いことを示してくれたと考えられます。また、対象銘柄の投資判断を行う場合も、通常取引時間外に投資家の動きがあった可能性を知ることで、その銘柄の投資判断をより正確に行うことができるように感じられました。取引を行うか否かもありますが、まずは、大きな動きのあった銘柄について、PTSだけで取引ができる夜間などもウォッチしてみてはいかがでしょうか。
鈴木英之さん

鈴木英之さん

公益社団法人日本証券アナリスト協会認定アナリスト / SBI証券 投資情報部長
早稲田大学卒。旧日栄証券(現SBI証券)入社、リテール営業、調査部、株式部等を経て、SBI証券投資情報部長に。モーニングスター株式会社(調査分析部ゼネラル・マネジャー)へ転籍を経て2009年5月より現職。ラジオNIKKEI(月曜日)、ストックボイス(木曜日)等でコメントを発信中。ダイヤモンドZAIなど、定期的寄稿も多数。

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