よるかぶコラム

2026.07.17

日々の取引を支えるジャパンネクスト証券PTSのシステムについて

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前回ご報告いたしました通り、当社の上場株式売買におけるシェアは10%を超えるまでに拡大いたしました。それに伴い、私たちは「金融商品取引所」への転換という、次なる挑戦についてお話しさせていただきました。
しかし一般的に考えて、「PTS(私設取引システム)が正式な取引所になって本当に大丈夫なのか?」という疑問を抱かれるのは、ごく自然なことだと思います。そこで今回は、システム面の切り口から、当社のPTSについて詳しく解説いたします。

F1マシンに匹敵する、当社PTSシステムの圧倒的なスピード

以前執筆いたしましたコラム「ジャパンネクスト証券CEOが解説! そもそもPTSって?【後編その1】」でも、当社のシステムについて少し触れさせていただきました。

それから2年が経過し、テクノロジーはさらに進化を遂げています。現在、マッチングエンジン自体はオープンソースのものや米国の新興取引所が開発したものを含め、まさに百花繚乱の様相を呈しています。しかし、膨大なデータを高速かつ安定して処理するためには、世界的に実績のあるシステムを採用しなければなりません。

現在、当社が導入しているのは、NASDAQ社が開発した「X-stream(エクストリーム)」というマッチングエンジンです。これは、NASDAQ社が買収したOMX社の技術に、NASDAQ独自の超高速処理エンジン技術が融合したものです。このエンジンをベースに、当社が周辺機器などを独自開発した結果、日本株式をはじめとする国内アセットへ完璧に対応させ、処理速度をさらに向上させることに成功しました。その性能は、NASDAQ社からも「ジャパンネクストのX-streamは、まるでF1エンジンのように速い」と評されるほどです。

また当社は、この優れた技術をライバルである「大阪デジタルエクスチェンジ」に提供しているほか、マルチアセット対応という強みを活かし、「堂島取引所」の商品先物取引にもシステムを提供しています。

東京証券取引所(東証)との比較

「X-stream」およびその派生商品は、世界50カ国以上の取引所で採用されており、国際標準のスペックを誇ります。一方、東京証券取引所(以下、東証)が採用している「Arrowhead(アローヘッド)」は、富士通が東証のために開発したマッチングエンジンであり、独自の仕様となっている部分が少なくありません。

ここで、取引の「スピード」を比較してみます。マッチングエンジンに求められる中心的な機能は、①売買注文の執行(応答)、②取引板(気配値)情報の配信の2点です。それぞれの処理時間を概算すると、以下の違いがあります。

注文の応答時間:当社が約40マイクロ秒であるのに対し、東証は約200マイクロ秒(0.2ミリ秒)。
情報の配信時間:当社が100マイクロ秒未満であるのに対し、東証は約500マイクロ秒(0.5ミリ秒)。

また、通信プロトコル(接続規格)においても、当社が国際基準である「OUCH(注文用)」「ITCH(情報配信用)」「FIX」を採用しているのに対し、東証は独自の「東証プロトコル(仮想サーバ)」を採用しています。

「OUCH」は1秒あたり数万件の注文に対応できるのに対し、「東証プロトコル」は1秒あたり200件程度の処理能力に留まります。そのため、市場参加者が注文をスムーズに執行するには、数百から数千もの東証プロトコルを契約しなければならないのが現状です。処理速度の面でも、「OUCH/ITCH」の方が圧倒的に高速です。

先日、日本経済新聞に「東証が一日の注文処理能力を8.3億件から15億件に増強する」という記事が掲載されましたが、当社はすでに約21億件を処理できる能力を市場に提供しています。

さらに当社では、5年ごとに数千台に及ぶすべてのサーバやスイッチを最新型へと刷新することで、常に最高次元のパフォーマンスを維持し続けています。直近のハードウェア価格高騰という課題はありますが、次回は2028年前半のアップデートを予定しています。

このように、当社はシステム面において、世界の有力取引所と互角以上に渡り合えるスペックをすでに確立しているのです。

当社が目指す道

私たちが取引所化を目指す真の意味は、「技術的に日本を変えることができる取引所」を実現することにあります。これまでご説明した通り、取引スピードや安定性の面では、すでに世界最先端に位置していると自負しております。

しかし、私たちの進化はここでおわりません。今後はブロックチェーンや光電融合技術といった次世代テクノロジーも視野に入れ、「あらゆる面で世界最先端の技術を装備する取引所」を目指して、さらなる挑戦を続けてまいります。

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